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コンテンツ発想術[4] -制限する-

コンテンツ発想術第四弾。
前回の拡大とは逆に今度は「制限する」という方法。
制限すると聞くと、コンテンツの良さを削ってしまうように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。
あえて見せない。
あえて動かさない。
普通なら見慣れたコンテンツも、ある制約を加えることでビビッドになるかもしれません。

今回も事例を交えてご説明していきます。

・アディダスユニフォーム

サッカー日本代表の新ユニフォームを先行公開。ただし、0.01秒しか見られないというもの。
先行公開するというだけでも話題になるものに、あえて時間の制限を入れることでとても企画がシャープになっています。
こちらは「情報」を制限することで、コンテンツへの興味・期待を引き上げています。

・車いす3D映像
http://campaign-otaku.hatenadiary.com/entry/2015/08/20/233901
車いすに乗ってVRでホラー映画を見せるという企画。
コンテンツ発想術第三回で紹介した360°ホラーを、車いすに乗って体験するというだけでぐっと恐さが増している感じがしますね。
恐怖感を、コンテンツ自体の変化ではなく、「逃げられない環境」を作ることでより強化しているのです。
「お客様の動き」を制限することで、コンテンツの魅力がぐっと増しています。

このように、あえて制限を入れることで企画がシャープになることがあります。
実は、恋愛の駆け引きとも似ているところがあります。
・実家住まいの彼女は「時間」が制限されているので、デートの時間は濃密に。
・「好意」を制限(好きと言い過ぎない)することで、より振り向かせたいと相手に思わせる。
これも一つの戦略ですね。

開示する情報や、体験の範囲を制限するだけで、
「もっと見たい」「もっと知りたい」を引き出せる環境を作ることが出来るのです。

そして、何かを確実に減らすことになるので、通常よりも予算を圧縮できることがあります。
コンテンツ戦略において、とにかくお金を掛けることが成功の道とは限りません。
足してダメなら引いてみる。

うまく考え方を活用しながら、シャープな企画にしていってください。
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