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半年で倍増!1日80億回再生されるFacebook動画の急成長

Facebookは10月に「Videos」というYouTubeのような動画を閲覧するためのスペースを発表し、動画再生プラットフォームとしての存在感を高めつつあります。

ここ数年、Facebookは自動再生機能などを導入して動画の機能拡充に力を入れてきましたが、今回の動画機能の拡充もその戦略の一環と見ることができるでしょう。FacebookとYouTubeの間で動画や動画広告のさらなる競争激化が予測されます。

また、同時に「Suggested videos」というソーシャルグラフを利用した動画のレコメンド機能も発表されました。Facebook上の友達やフォローしているFacebookページ、いいね!を押した投稿などの履歴を分析して、ユーザーが興味を持つであろう動画を自動的に予測して推薦してくれるので、Facebookユーザーが存在を知らない動画や、自身で興味があると認識していないような動画に出会うことが期待できます。

例えば、友人が投稿したビデオを視聴したり「いいね!」を押したりした後には、その友人や共通の友人が投稿したビデオが推薦される確率が高くなります。ナイキの動画を視聴すれば、スポーツ・アパレル・アスリートといったジャンルの動画が表示されるでしょう。

YouTubeではユーザーが検索語句を入力して興味のある動画を探す行動を中心とした構成になっていますので、世界最大のソーシャルグラフを活用したFacebookの動画のレコメンド機能は、YouTubeにはない大きな差別化ポイントと言えるでしょう。

今後もFacebookユーザーが動画を視聴する時間は増えていくと思われますが、その兆候は如実に数字に表れています。

2015年4月の時点でFacebookは1日40億回の動画再生回数がありましたが、先月発表された業績発表によると、なんとその回数が1日80億回へと半年で倍増しているのです。今回の動画機能の拡充によってFacebookで動画を視聴する習慣がユーザーに根付くと、そのインパクトは計り知れません。

ビジネスの視点でもFacebookの動画に注目する必要があります。Facebookの公式動画配信パートナーになれば、ビデオ広告の収入の55%を獲得できると言われています。ビデオ再生中に動画広告を表示する新機能が導入されれば、Facebookと広告主にさらなる収益をもたらす可能性もあります。

今後の動きが見逃せないFacebookの動画プラットフォーム化ですが、iOS向けでは既に一部のユーザーに使用されており、Android版は数か月以内に発表されると見られています。Facebookアカウントを持つ企業にとっても、動画コンテンツを持つ配信者にとっても、目が離せない展開になりつつあります。
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著者:Takayuki Sato