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クロスプラットフォームを目指すFacebook

最近、Facebookがデベロッパー向けに開いたカンファレンスで、今後の戦略や新機能のリリースなどについての発表が行われました。
その中にはいくつか重要なものが含まれていましたので数回に分けてご紹介したいと思います。

今回取り上げたいのはFacebookの戦略についてで、水平分離型のプラットフォームを目指す姿勢を鮮明にしたことです。壇上に立ったザッカーバーグは“クロスプラットホームなプラットホームを目指す”と語っています。この水平分離型のプラットフォームとは、かつて市場を席巻した(そして今もし続けている)WindowsOSを思い浮かべてもらうと分かりやすいでしょう。

WindowsOSは、パソコンを動かす基幹プログラムですが、OSのみがあってもパソコンは動作しません。OSを入れるハコ、つまりパソコン本体やインテル社が開発するコアプロセッサなどのハードウェアと組み合わせて初めて動作するのです。

Facebookもこれと同じように、SNSとサービスを入れるハコ(スマートフォン)や他のウェブサービスと組み合わせて、より普及させていこうというわけです。Facebook自身はHTCからFacebook Phoneという端末を発売してデバイスの囲い込みに動いたことも記憶に新しいですが、現在はGoogleやAppleのようにスマートフォン自体を開発していませんので、こういった戦略を取ることは理にかなっていると言えます。

こういったプラットフォーム戦略にとって最も重要なのは、デベロッパーにとって使いやすいAPIを公開し、そしてそれに汎用性を持たせていくことです。ユーザーの伸びが鈍化傾向にあるFacebookにとっては、いかに外部のデベロッパーを巻き込んでいけるかが、今後の成長の鍵となるでしょう。

今回のカンファレンスでは戦略の他にも、Facebook内のターゲティング情報を用いて他社のサービス内でターゲティング配信が行える広告ネットワークや、ユーザーの利便性を上げるためにFacebook上の情報をデベロッパーに渡すことなくログインできる「匿名ログイン」機能など、注目すべきものが多く含まれていましたので、これらに関しては順次ご紹介していきたいと思います。
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