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味覚×AI 「YUMMY SAKE」サービスからみるAIの可能性

AI, 人工知能

「YUMMY SAKE」というサービスをご存知だろうか。株式会社博報堂アイ・スタジオが新規事業として生み出したブランド・スペック・口コミなどにとらわれず自分の味覚にあった日本酒と出会うために考案・制作されたサービスです。

https://yummysake.jp/

■人工知能で日本酒の味覚タイプを判定

「YUMMY SAKE」のサービスベースは、人工知能とブラインドテイスティングを掛け合わせ、自分が本当に好きな味のお酒を見つけることを実現したアプリサービスです。10種類の少量ずつの日本酒を、銘柄や解説を伏せて味わい、専用のWEBサイトで5段階評価を入力するだけで、その人の舌のタイプを判定するというもの。味覚のタイプは、「キュンキュン」「シャラシャラ」など、オノマトペ(擬音語)で表現できる12のカテゴリーに分類され、難しい用語や専門的なルールを知らなくても誰でも直感的に日本酒を選べるようになっています。
そして、この判定されたオノマトペを提示するとそれに見合ったお酒を用意してもらえる店舗展開も同時に進めており、雑音に惑わされることなく、本当の意味で自分が「好きな味」のお酒に出会うことができるのです。

■AIで真の価値が浮き彫りに

人は様々な情報をディープラーニングし、自分で答えを出します。しかし、その背景には「世間の評価」「ステータス」といった必ずしも自分主観ではない要件が混ざり合っていることがほとんどです。
(筆者が思うに、10代の頃に遭遇する「洋楽好きな人」の多くは、この現象が当てはまるかと。。。)
YUMMY SAKEのように、味覚のみのディープラーニングで導き出された答えは、本当の意味で自分が望んでいたものと言えます。なぜなら、AIには「自己評価」の指針がありませんので。
これは製造事業社にとっては、チャンスでもありピンチでもあります。
仮に味覚の範囲でこのようなAIが浸透した場合、外食産業で求められてくるのは味とコストのクオリティとなり、ブランドや敷居といったものは淘汰されていくでしょう。

AIによって、より的確なベネフィットのある商品にたどり着ける未来は待っているかもしれませんが、コミュニケーションレベルでの良し悪しが失われていく可能性もあり、少しさびしい限りです。

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