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FacebookインスタントアーティクルがSEOに与える影響

Facebookは2016年1月に日本でのインスタントアーティクル導入を発表しました。毎日、朝日、読売、産経、日経の5新聞社と東洋経済新報社のニュースがFacebookへ配信されるようになります。新聞社などが掲載した記事をFacebookユーザーがクリックするとオリジナルの記事へ移動される仕組みです。また、Facebookアプリの場合、インスタントアーティクル専用の形式でコンテンツが表示されます。
メディアから見るとインスタントアーティクルは新たな読者獲得の手段となります。読者の増加は広告収入の増加につながるため、メディアにとって魅力的な存在です。Facebookはユーザーの分析サービスを提供しており、読者の属性や興味の理解を促進します。インスタントアーティクル向けに特別なコンテンツを作成する必要はなく、Facebookのガイドに従ってHTMLまたはRSSフィードを作成するだけでインスタントアーティクルが発行できます。

SEOサービスを提供するLink-Assistant.comの共同創業者であるアレー・バリセビッチは、インスタントアーティクルの導入はメディアにとってSEO上の好影響があるだろうと述べています。まず、インスタントアーティクルに参加するには最低50記事用意する必要があるため、十分なコンテンツを作成し、結果として、検索エンジンからの評価が上がります。また、Facebookは見出し、副見出し、キャプション、著者、関連リンクなどを正しく記載する点を求めます。これまで記事作成上の作法に無頓着だったメディアは、インスタントアーティクルのガイドに従うだけでSEO対策が進みます。不要なHTMLタグを削除する等の技術的な工夫が検索エンジンからの高い評価につながる可能性があります。

Facebookでは動画、音声注釈、インタラクティブ・アニメーション、地図、スライドショーなどが公開できます。これまで文字に頼っていたメディアにとっては異なるフォーマットを試す良い機会となるでしょう。YouTubeやSlideShareといったプラットフォームにコンテンツを公開し、リンクやユーザーを誘導すれば、SEO上の評価が上がっていきます。

インスタントアーティクルではモバイル向けのコンテンツが自動的に最適化されたデザインで表示されます。ユーザーはこれまで以上にモバイル最適化、あるいはレスポンシブデザインに対する要求が高くなっていくでしょう。そのため、あらゆるメディアはモバイル対策を進める必要が出てきます。モバイル対策は検索エンジンからの評価が高くなり、検索結果順位に好影響を与えることが知られています。自社のSEOに好影響を与えるインスタントアーティクルの導入は、メディアにとって、すぐにでも検討するべき事項でしょう。
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参考資料
http://mainichi.jp/articles/20160115/k00/00m/020/073000c
https://www.searchenginejournal.com/will-facebook-instant-articles-affect-seo/159192/
著者:Takayuki Sato