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Twitterが機械学習の新興企業を買収

先月末、Twitterがディープラーニングの新興企業Madbitsを買収しました。ディープラーニングとは人工知能技術のひとつで、人が設定したルールやモデルに沿って判断するのでもなく、
判断するモデルそのものをコンピュータが作り出す、いわゆる機械学習と呼ばれる分野の手法です。

文字認識や機械翻訳などで活用が進んでおり、FacebookやGoogleなどが注目している技術としても知られています。

Madbitsという企業は画像や動画を対象にメディアの内容を理解するための技術を開発しており、特に画像検索の分野に強いことがTwitterに評価されたようですが、今回はこの買収がTwitterのユーザー体験にどのような影響をもたらすのか考えてみます。

Twitterの画像に関する話題と言えば最近ではGIFアニメのサポート、画像のタグ付け、複数の画像同時アップロードなど、画像に関するさまざまな改善が行われていますので、今後Twitterに蓄積される画像の情報量は爆発的に増えていくのではないかと予測されます。

しかしTwitterで大量の画像の中から目的の画像を探すことは容易ではありません。

例えば大雨により自宅や実家近辺が冠水したという情報が飛び込んできた時、テキストではなく画像で現地の様子を確認したいものです。このような画像はニュース媒体で掲載されるよりも、現地のTwitterユーザーが写真に撮って公開することの方が早い場合が多いでしょう。

それを調べるにはTwitterの検索窓に「冠水+pic.twitter.com+地域名」などのキーワードで検索するとわりと意図した画像を表示することができますが、画像を探すたびにpic.twitter.comを検索ワードに含めるのは面倒ですし、リツイート数が多く話題になっている順にツイートを表示することもできません。他のディベロッパーなどが開発したTwitterの画像検索ツールなどもありますが、やはり精度が高いとは言えません。

このように、Twitterは画像の検索性においてはまだまだ途上であると感じますので、今回買収したMadbitsの技術力を取り込むことでそのような課題を解決する意図もあるのではないかと考えられます。

幸いTwitterには毎日大量の画像が投稿されていますので、それらの内容を解析して整理することで、ユーザーにとって他に興味がありそうな画像や関連性の高い広告を表示したりすることも可能になるかもしれません。

膨大な画像情報をどのようにマネタイズしていくかは、Twitterの今後の成長の鍵になっていくのではないでしょうか。