Snapchatに学ぶマーケティングの極意
Snapchatは米国を中心に爆発的な人気を集め、ユーザーからも企業からも、その利用率が上がり続けています。Snapchatはモバイルに特化したマーケティング手法を使って、楽しく、ユニークな画像処理ツールを活用し、1億人以上のデイリーユーザーを獲得するに至りました。大きな成功を収めつつあるSnapchatからマーケティングの極意について学んでいきましょう。
新しいプラットフォームを普及させるには、特定のユーザー層に特化するのが定石です。Snapchatの場合、新しいツールを受け入れやすい若者をターゲットに定めました。初めに特化する層が、プラットフォームにおけるその後の文化を形作るため、ターゲットの選択は非常に重要です。さらに、ソーシャルメディアでは既存ユーザーが他のユーザーへ伝播する仕組みになっているため、広まりやすいトレンドへの便乗が欠かせません。Snapchatは“その場限り”のコミュニケーションに目をつけ、投稿に時間設定を設ける仕様を策定し、それが人気の火種となりました。
エンゲージメントを高めるためには、人の心理をよく研究しなければなりません。Snapchatでは前述の時間制限によって、ユーザーが急いでメッセージを見たくなる心理を刺激し、結果として、Snapchatの利用頻度を高めています。今、送られたメッセージを、今、閲覧する、という習慣はモバイル環境特有であるため、Snapchatはモバイルのトレンドを良く取り込んだ例と言えます。
世界的なトレンドといえども、ローカルな取り組みから始まります。Snapchatではユーザーにとって関連の強いローカルな物語に注目しました。ユーザーが目の前にある極めてローカルな物事を共有するようになったため、Snapchatへ投稿されるコンテンツが急激に増加し、エンゲージメントを高めたのです。
Snapchatは効果的な広告が収益化の鍵と見ています。全画面のタテ型動画は、従来の広告よりも9倍多く閲覧されるという調査もあり、Snapchatの新たな広告戦略として期待されるようになりました。しかし、多くの企業はいまだにSnapchatでのマーケティング活動に懐疑的なのが現状です。利用者の増加が続くSnapchatや動画での宣伝広告の重要さは知られていますが、それを企業のマーケティング戦略にどう統合するかが明らかではないからです。Snapchatの課題は、ユーザーと企業の双方を満足させるバランスをいかに見出すかにかかっています。
参考資料(https://searchenginewatch.com/2016/04/15/12-valuable-marketing-lessons-from-snapchats-success/)