ブランド認知に活用されるコンテンツマーケティング
コンテンツマーケティング発祥の地である北米では、BtoBマーケティグにおいて当たり前のようにコンテンツマーケティングが導入されている。
米Content Marketing Institute(以下、CMI)が発表したコンテンツマーケティングに関する最新の調査結果によると、北米のB2Bマーケターのうち93%は何らかのコンテンツマーケティングを実施しているとのデータが出ている。
日本も昨今、様々な企業がコンテンツマーケティングに取り組み試行錯誤しているが、この分野で先端を行く北米企業がどのようなマーケティングを行っているか、何を課題としているかを把握しておくことで、今後施策を行うにあたり示唆を得られるのではないだろうか。
そこで今回はCMIの市場調査から特に気になった点を取り上げて紹介してみたいと思う。
■コンテンツマーケティングの浸透
・44%のB2Bマーケターが、ドキュメントにまとめられたマーケティング戦略資料を持っている
・B2B企業のうち73%がコンテンツマーケティングを指揮できる人物がいる
上記を見るとコンテンツマーケティングはほとんどの企業で実施され、それに関する専門的な担当者もおいているようだ。
■何を目的としているか?
マーケティングゴールとして回答が高い順に見て行くと以下のようになる。
「ブランド認知」(82%)
「見込客獲得」(74%)
「顧客獲得」(71%)
コンテンツマーケティングをブランディング認知として活用する傾向がますます強くなっている。その一方で「見込客管理・育成」や「購入・受注」をゴールとしているのはそれぞれ47%と45%となっていて、コンテンツマーケティングに販売効果を求めている企業はそこまで多くないようだ。
■効果測定の指標について
昨年度の同じ調査と内容は変わらず、ブランドの認知・拡散を数値として認知できる成果、将来的な顧客候補となり得る見込み案件の質や量が重視されている。
■予算について
減らすと回答したのはわずか1%しかない。約30%は現在の予算を維持すると回答しており、58%のマーケターはコンテンツマーケティング予算を増やすとしているとしている。北米においてコンテンツマーケティングは既に重要なマーケティング手法として位置づけられている事が伺える。
■コンテンツマーケティングにおける課題
今年から新たに加わり、且つ最も多くのマーケターが悩んでいるのが「時間の不足」である。
2位の「充分なコンテンツを作ること」、3位の「顧客に刺さるコンテンツを作ること」といった課題も、この時間不足から来ている悩みであると考えられ、予算を増やすといった前述の話もこの悩みから来ていると考えられる。
■まとめ
コンテツマーケティングは直接販売に繋げるという考えだけでなく、ブランディングの向上に活用していくことが大きなトレンドとなっている。それに関連してコンテンツ作りのリソースや予算の確保が重要となってくるため、このあたりを参考に自社のコンテンツマーケティング戦略と照らしあわせて対策を検討してみてはいかがだろうか。