人工知能活用におけるCIOとCMOの協業
人工知能によって解くべき課題を決め、マーケティングとITの統合を進める
人工知能の普及は疑いようがありません。人工知能技術への投資は2018年の20億ドルから2022年には73億ドルへと増加するという予測がなされています。マーケティング責任者であるCMOは、人工知能によって解くべき課題を特定すると同時に、CIO(最高情報責任者)と協業して、マーケティングとITの統合を進める必要があります。CMOとCIOが協業する効果についてMartech Mediaが分析を行いました。
マーケティングキャンペーンの立案から実行までIT部門がマーケティング部門のパートナーとなる
人工知能はマーケティングやITのような一つの部門内で使用されても生産性向上に寄与しますが、CMOとCIOが協業して、部門をまたがった活動に応用すると、さらに大きな効果が期待できます。部門横断型のデータ分析やパーソナライズされたサービス提供は人工知能のユースケースとして研究されている分野の一つです。
毎年40%ずつ増加する膨大なデータを活用して新たな戦略を立案するのにCMOとCIOの協業は欠かせません。マーケティングキャンペーンの立案から実行まで、IT部門が戦略的パートナーとして支援する立場をとります。CMOはビジネス上の目的を明確にし、CIOがコストと実行方法の評価を行うといった役割分担が考えられます。
マーケティング部門とIT部門から一つのチームを組成し、成果を共有する
常にインターネットに接続した消費者からはマーケティングに活用できるデータが継続的に生まれています。しかし、多くの企業では、その膨大なデータの中から意味のある洞察を得てマーケティングキャンペーンの企画に活かすまでには至っていません。
CMOとCIOは統合されたチームの組成を検討する必要があります。それぞれの部門にいる担当者が一緒になって働く場所や時間を用意するのはもちろん、会社全体で、人工知能を使った成果を共有し、認知度を高めます。硬直化した組織では、全社的な人工知能プロジェクトの運用が困難です。マーケティングとITの橋渡しができる人材を見つけ、透明性の高い組織を作り、CMOとCIOの協業を進める戦略が推奨されます。
まとめ
爆発的に増えるデータによってビジネスの複雑さが増す中、人工知能によるデータ分析の利用が増えていきます。人工知能を活かすためにマーケティングとITを組み合わせて運用すると良いでしょう。
参考資料
https://martechtoday.com/enterprise-ai-with-the-cio-and-cmo-better-together-benefits-224372