FacebookのBuyボタンは成功するか?
Facebookは先月、ニュースフィード上に表示される広告から直接商品を購入できる「Buyボタン」のテストを行っていることを発表しました。
この機能は企業がFacebookページに「Buyボタン」付きの記事や広告を載せることができ、FacebookユーザーはニュースフィードやFacebookページから投稿された商品紹介のコンテンツに「Buyボタン」が表示されている場合、それをクリックすると別のページに遷移したりせずに商品を購入することができるようになる、というものです。
購入にはクレジットカードが利用できますが、カード情報をFacebookに保存するかしないかを選択することができるようになっているため、ユーザーが望めば登録済みの情報を使って購入することができます。Eコマースでは商品を購入するたびに支払い情報の入力作業があると、どうしてもコンバージョンの阻害要因となってしまいますのでこれは良いオプションですね。
Facebookの広告を見ていて、欲しいと思った商品をアマゾンの1クリック購入のようなイメージで購入できてしまうので、以前から買おうと思って忘れていた商品や、少額なので試しに買ってみたいと思える商品などは気軽に購入してもらえる可能性があるのではないでしょうか。
また、ユーザーが商品を購入したデータは当然Facebookが保有することになりますので、いいね!やクリックなどの獲得だけでなく、購入レベルでもFacebookの広告効果を計測できるようになのではないかと考えられます。Facebookに出した広告で直接商品が売れて、しかもROI(投資対効果)なども把握できるとなれば広告予算の追加や配分の見直しなどを検討できますので、一般消費者向けに商品を提供している企業であれば試してみたい機能ではないでしょうか。
FacebookのEコマース関連の動きとしては以前、友達にプレゼントする「Gift」という機能をリリースして新たな収益源となるか注目されていました。その後、物理的な商品の販売を取りやめてデジタルギフトカードの取り扱いを充実させる方向が打ち出されましたが、利用が伸び悩んでいるのか上手く行っているという話はなかなか聞こえてきません。
そのため今回の「Buyボタン」もどれくらい普及するのかは分かりませんが、
好況が続いているFacebook広告の収益を更に押し上げる効果も期待されるだけに注目したいですね。