男性ユーザーの獲得を目指すPinterest
画像共有サイトの米Pinterestは全世界で7,000万人(2013年時点)ほどのユーザーが存在すると言われており、米国のPinterestユーザーにおける女性比率はなんと84.3%にも昇ります。また、今月ピュー・リサーチ・センターが発表した調査によると、米国の女性インターネットユーザーの約42%がPinterestを利用しているそうです。
Pinterestのサイトにアクセスするとファッションや雑貨などの写真が並んでおり、まるでウィンドーショッピングのようにサイトを訪れるだけでワクワクするような作りになっています。またインターフェイス的にも写真が画面を埋め尽くすように並んでいるため文字を読む手間が無く、自分の気に入った写真を眺めているだけで楽しめるようになっています。
こうしたユーザーの属性やサイトの外観もあって女性的なイメージのサイトとして語られることが多いPinterestですが、それは男性ユーザーにあまり利用されていないことの裏返しでもあります。Pinterestは2013年に日本語にも対応しましたが、その後、男性ユーザーの間で盛り上がっているという話題はなかなか聞こえてきません。Pinterestに投稿をしてみたけれど、TwitterやFacebookのようには馴染めなかったと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「男性がPinterestのサイトを訪問したときの体験は、男性が百貨店の女性服売り場を訪れたときの体験と似ている。」と表現されるように、男性にとっては居心地が悪いと感じることがあるようです。
Pinterest自身もこの点については課題として認識しているようで、今後はサイトのイメージを女性的なものではなく、中性的なものにすることに力を入れていく方針を示しています。
Pinterestの評価額は2014年の5月には50億ドルでしたが、先月には2倍以上の110億ドルで協議されているという報道もあり、投資家の期待はさらに増していることが伺えます。今後はサイトを中性的な方向に変革していく過程で、従来どおり女性ユーザーの支持を得つつ男性ユーザーも取り込んでいけるのか、その点に注目が集まっていくのではないかと考えられます。