本当の美を訴求するDoveのコンテンツマーケティング
シャンプーなどのケア商品で有名なDove(ダブ)は、表面的な美しさだけではなく内面や心の底から幸せを感じられるような「美しさ」を得るためのコンテンツをいくつか配信しています。
1)「貼るだけで美しくなれるパッチ」のモニター結果
▽内容
Doveが開発した「貼るだけで美しくなれる」というパッチを、モニターとして試用する女性たちが登場。
実はそのパッチはただのシールなのだが、そうとは知らずにモニターに参加した女性にある「心の変化」が起きる…。
2)ビューティースケッチ
▽内容
プロのスケッチを行う画家が1人の人物を本人を見ずに2通りの方法で描く。
・1つは自分自身による自分の顔に関する特徴を説明。
・もう1つは他人が見た自分の顔の印象を説明。
同じ人物のはずなのに、出来上がった絵には大きな違いが出てきた。
それを見たスケッチをされた人々の感想は…。
動画では、漠然と「美」に対してコンプレックスのあった人が、本人も気付いていない問題や悩みを浮き彫りにされ、それらが解消される事で本来の「美」を手に入れる事ができた、というストーリーを描いています。
このような商品の広告では「商品を使う事」で身体の物理的な悩み(肌や髪)を解決することを訴求しがちですが、Doveは美しさに対する「コンプレックス」や「悩み」など心の内面の解決にフォーカスしていることが特徴的です。
単に商品を使えば悩みを解決できる…ということではなく、個人個人にとって本当の「美」とは何か?を引き出すことで、ユーザーは「気付き」を得ることができ、結果として「有益なコンテンツを見る事ができた」と感じてくれることに繋がります。
当然、有益な情報を提供してくれたDoveに対しては好感度・親近感などを感じてくれる効果を期待できるため、結果としてブランディングの向上役に立っていると考えられます。
今回のDoveの事例は、商品やサービスを利用することで得られる直接的な効果以外にも、ユーザーに対して訴求できる余地があることを示唆していると言えそうです。