生き残るWEBサービスの特徴とは?
デバイスの高機能化、回線の大容量化、スペックアップによる展開の幅拡大、なにより参入障壁の低さから、インターネットにおける新サービスの展開はここ数年目を見張るものがあります。しかしその一方で、ヒットしたからといって継続できていないサービスも存在します。近年のヒットサービスといえば、「メルカリ」。ネットのフリマ市場を牽引する存在であり、その市場規模はついに3000億円を突破しました。それでも、やはり継続的に生き残っていくかどうかは未知数と言えるのがWEBサービスの特性ではないでしょうか。一時期、ゲームアプリとしてWEBサービスの頂点に位置したグリーは今では前線には立っていません。そんなWEBサービス、生き残っていくためには何が必要で、生き残ってきたサービスは何をしてきたのでしょうか。
■スクラップアンドビルドの精神でまずはヒット作を。
まずは、展開するサービスを「ヒット」と呼べるものに仕上げる必要があります。そのためにはスクラップアンドビルドの精神は不可欠です。初回の打ち手でヒット作を出している、どのサービスでも好調に推移しているという企業は稀です。綿密なサービスプランニングは必要不可欠ですが、市場のニーズは常に変化するもの。100%の完成度を待ってサービスロンチをしても遅い可能性があります。ユーザー課金型、広告収益型など、人が集まるサービスさえ作れれば、マネタイズの方法はいくらでもあるものです。まずはベータ版でも世に送り出す、くらいの意気込みで処理していくことが望まれます。
■サービスシステムには常に改善の一手を。
ロンチ時のモデルを保持していくことはWEBサービスにおいてはリスクでしかありません。常にユーザー導線や顧客意見に耳を傾け、バージョンアップを図っていくことは必須事項です。成功しているサービスにおいて、改善を怠っているサービスはありません。逆に改善を常に回しているサービスは、仮に改悪モデルチェンジでユーザーが瞬間離れてしまってもすぐに持ち直すことが出来ます。
■類似サービスへの牽制は最優先事項
WEBサービスほど、類似サービスが派生しやすいビジネスはありません。また、小売のように商品棚という概念も薄く、ユーザーとの接点創出はどの企業にも平等の権利となっています。つまり、市場大手になったとしても、いつでも下落リスクを持っているのです。生き残るためには、ユーザビリティでのユニーク化、大量の露出と接点創出、独自性など、他社では出来ないような打ち手を常に抱える必要があります。
先述のメルカリでは、ユーザビリティの改善のために、「SoldOut商品の掲載削除」を実施した後、購入アクションが下落したのを見て即座に元に戻しました。このように早いスピードでのパフォーマンスチューニングが「継続サービス」のカギです。
サービスの根幹となるアイディアは当たるかどうかロンチしてみないとわかりません。
それだけに多くの方に愛され続けるサービスを作るためには、アイディア:チューニングを2:8くらいの意識で取り組んだ方が、結果的に長期サービスの保持につながります。