土屋鞄に見るコンテンツマーケティング
自社サイト(オウンドメディア)への顧客ロイヤリティを上げることは検索エンジンからの評価も高くなる傾向があるため、その重要性が認識されています。
そのためにどのようなコンテンツを作成したら良いのか、当サイトでは様々なコンテンツを紹介してきましたが、今回は手づくり鞄・革小物としてブランド強化を実直に行っている「土屋鞄」のコンテンツに注目してみたいと思います。
土屋鞄:http://www.tsuchiya-kaban.jp/
土屋鞄製造所は1965年に創業されてからすでに半世紀も革製品をつくり続けている老舗です。当初はランドセル職人2人からはじまったメーカーであり、原点であるランドセルの製造を今も続けています。
その土屋鞄のWEBサイトを見ると、それぞれの店舗(工房)による日々の更新情報や、常に新しい製品づくりのノウハウや来店客を増やす仕掛け(チェックインキャンペーンやSALE情報など)が配信されています。
その中でもひときわ特徴的なのが「ライブラリー」と題されたコンテンツです。
このコンテンツには、「つくるひと=職人」「使うひと=顧客」「革」についてなど、さまざまな視点から鞄やものづくりに関するストーリーが配信されています。実際に他社の工房に出掛けて行ったり、消費者と直接会って取材が行われたコンテンツは非常に読み応えがあります。
また、「製品を長く使い続けてほしい」というブランドストーリーを体現する「メンテナンス」のコーナーでは、自社の革製品以外の時計や自転車、デニムなど暮らしを彩る様々なアイテムのメンテナンス方法も紹介されています。
このように良いものであれば自社以外の製品も取り上げる姿勢は、消費者の視点からすると非常に好感が持てますが、わざわざ時間と手間をかけてコンテンツを作って他社の商品を紹介するというのは、状況によってはなかなか理解を得ることが難しいかもしれません。
しかしコンテンツマーケティングには「自社内外の情報を、自社のブランドストーリーとして発信・定着させていく」という側面がありますので、製品情報だけでなくそれが作られた背景や、製品を使う人々に役立ちそうな事柄を意識してコンテンツを作成してみてはいかがでしょうか。