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コンテンツ発想術[3] -範囲を拡大する-

コンテンツ発想術第三弾。今度は「範囲を拡大する」です。
「大きくする」と似た表現ですが、こちらでは範囲に注目。
これまで制限されていることが当たり前と思われていたものを、 大きく拡大してみると面白いコンテンツになるかもしれません。

範囲の拡大が何を指しているか?は、下記の事例をご覧いただくとわかりやすいかと思います。

・panicoupon


ヘッドマウントディスプレイをつけて、360°すべての方向がホラーになる映像を見て、そのときの心拍数に応じてクーポンが出るという企画。
ホラー映像を見るだけで恐いのに、それを1つのディスプレイの中だけでなく360°すべての角度から見られるようにするということで、「視聴」が「体感」に進化しています。
視野が広がっただけで、コンテンツ自体は変わっていないのですが、わくわく感がぐっと上がります。

・ライブビューイング
コンサートや試合を、映画館やスポーツバーなどで一緒に見るイベントです。
「会場に行って見るもの」と「家で中継を見るもの」のその中間の場所を発見して人気コンテンツとなっています。
こちらもコンサートや試合を見る場所という範囲を拡大することでうまく機能した事例です。

上記の2事例のように、コンテンツそのものは変えずに、これまで前提とされていたような「範囲」をうまく拡大することで、
新たな趣が出るコンテンツをつくることが出来ます。
このような「範囲」の拡大はどんなコンテンツでも可能性があります。
例えば、家庭用ゲーム。
一人でやることが常識だったゲームを、「ネットを介してみんなでやる」という範囲の拡大だけでオンラインゲームはヒットしました。
最近でいうと、MX4D。
本来「見る」ことが主役の映画において、においや振動などを追加で入れることで体験の幅を視覚から五感へ拡大。現在も大ヒットを続けています。

ポイントは「これまでの常識を覆す」ですね。
作る側もなかなかその常識を覆す発想をするのは難しいのですが、すべての常識を取り払ってコンテンツと向きあってみてください。
とんでもない可能性が眠っているかもしれません。ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。