ソーシャルメディアはいかに観光マーケティングを変えたか
ソーシャルメディアの登場で、誰でも旅行先のレビューを公開できるようになった
ソーシャルメディアは企業と消費者の関係性を大きく変えました。観光業界では、旅行者が行き先を選択するところから、旅行先で行うアクティビティまで、消費者の購買意思決定にソーシャルメディアが関わるようになっています。Pixlee社でマーケティングを担当するJuliet Carnoyが、ソーシャルメディアが観光マーケティングに与えた影響について解説しています。
ミレニアル世代の89%は、オンラインに投稿されたレビューを見て、旅行先の行動を計画しているとの調査があります。Instagramはオンラインレビューの民主化を促進しており、誰でも旅行先の写真や評価を投稿したり、その場所を訪問したことを示す「チェックイン」を行ったりできるようになりました。ソーシャルメディア上のコンテンツは誰でも閲覧可能で、影響力が大きいため、新たな観光客を誘致するのに効果的です。
コンテストによって投稿を促し、カスタマーサポートで好意的な関係性を維持する
多くのホテルやレストランは、ソーシャルメディア上でハッシュタグを活用したコンテストを実施し、訪問客の投稿を促進する仕掛けを始めています。プロの写真よりも、ユーザーによって生成されたコンテンツに注力するという点は、マーケティング活動において大きな変化です。
ソーシャルメディアはカスタマーサービスにも役立ちます。不満を抱えた観光客に真摯な対応をすれば、かえって評判を高めるケースもあります。また、訪問客の好みやニーズを探るためのソーシャル・リスニングツールとしても利用可能です。
ソーシャルメディアでの口コミを活用したロイヤリティ・プログラム
新規顧客獲得よりも既存顧客の維持の方が収益性が高いので、ロイヤリティ・プログラムは重要です。ソーシャルメディアを使うユーザーも、その重要性は理解しており、口コミを投稿してポイントを獲得するようなロイヤリティ・プログラムには積極的に参加するようになっています。このような顧客は好意的なレビューを残す傾向にあるため、ブランドの伝道師としての役割を果たしてくれるのです。
まとめ
ソーシャルメディアの存在は、旧来あった対面式の観光産業を変えてしまいました。オンラインでのレビューや、ソーシャルメディア上で共有された投稿が、企業のブランド認知を高めてくれます。
参考資料
https://www.entrepreneur.com/article/286408
著者:Takayuki Sato