2014
07.11
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Facebookがどうしても「Snapchat」に対抗したい理由とは


先月、Facebookが「Slingshot」というメッセージングアプリを公開しました。内容は、写真や動画などを簡単に友達と共有することができ、友達が見た後はそれらが自動消滅するというアプリです。
画像を見てから消えるまでの時間や、メッセージを返さないと送られてきた画像が見られない等のいくつかの差異はあるようですが、まぎれもなく、米「Snapchat」の対抗アプリであると言えます。

「Snapchat」は現在6,000万以上のダウンロード数を誇っており、ユニークユーザー数は公式には明かされていないものの、月間のユニーク数は数千万を超えると見られています。創設者のスピーゲル氏はスタンフォード大学在学中にこのアプリを開発し、徐々に口コミで広まり2011年秋に火がついてブレイクしました。利用者のなんと7割が若年層と見られており、若者に人気のアプリなのです。

Facebookは2013年11月に、このアプリを30億ドルで買収することを計画していたと報道されましたが、結局スピーゲル氏は売却しませんでした。Facebookは以前にもこのアプリを真似た「Poke」というサービスをFacebookCEOのザッカーバーグ自らがコードを書いて開発していますが、鳴かず飛ばずで消えています。

つまり、メッセージが消滅するタイプのサービスとしては今回2度目の挑戦となるのですが、そうまでして「Snapchat」に対抗したい理由とは何なのでしょうか。

それは、ひとえにソーシャルサービスを立ち上げ、メインストリームにまで押し上げたザッカーバーグ氏の経験によるものが大きいと言えるでしょう。Facebookは大学生限定のSNSサービスとして登場し、それ故に若年層から「クールだ」と評価されて爆発的に広まって行きました。先行していた「MySpace」を抜いて今や世界で12億人が使うサービスです。

つまり、新しいソーシャルサービスの目というのは常に若者から出てくると考えているのです。Facebookはまだ新興国では伸びしろがあるものの、米国では飽和状態に達し、若者のフェイスブック離れが懸念されています。ザッカーバーグ氏はこうしたSNSの特性を知っているからこそ、若者に支持され、Facebookの脅威となり得る「Instagram」や「Snapchat」に買収を仕掛けたのです。

「Snapchat」の買収提案に関しては前述の通り断られたわけですが、この「Snapchat」はすべてが上手く行っている訳ではないようです。このサービスは本来、写真や動画を送信した後に全てデータが消える仕組みなっているのですが、実はサーバー上にデータが蓄積されていたことが発覚するなどの問題が起こったりしていて、CEOスピーゲル氏の脇の甘さを指摘する声もあります。

今回Facebookがこのアプリを公開したのも、このような状況からまだつけ入る隙がありと見て攻勢をかけている可能性もあります。果たして両社の戦いの行方がどうなるのか注目していきたいところです。
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