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X(旧twitter)

ユーザーのニーズ・趣向を知るためのコンテンツマーケティング

「読み手が欲する情報を提供する」単純な考え方ですが、実際のところ、どのように行えばよいのでしょうか。ユーザーのニーズを調査した後にコンテンツを作成する方法もあるでしょう。しかし、コンテンツ自体をユーザーのニーズを知る手段にしてしまう考え方もあります。コンテンツを発信してから、読者の反応を確認し、それを戦略的なビジネス上の意思決定に活用するのです。

インターネットが普及する以前は、製品や包装のデザインなどを決めるにあたって、複数人の想定ユーザーを集めたフォーカスグループを使って、意見を収集していました。現代では、Twitterで投票を募るだけで意見の収集が可能です。どのデザインが好きか?新製品の名称はどちらが良いか?インターネットユーザーは企業から意見を求められるのに慣れており、また、喜んで貢献したいと考えています。マーケティング戦略や製品開発の意思決定を図るのに、実際のユーザーの声を活用できるのは、現代特有の大きな機会だと言えるでしょう。

イギリスのサッカーチーム、エバートンから教訓を得ることができます。熱狂的なファンで知られるこの中堅クラブは、2013年シーズンを前に、クラブのロゴを変更しました。しかし、これまでの歴史を無視したようなデザイン変更にファンは怒り、「炎上」騒ぎを起こしてしまいます。ロゴの撤回を求めた23000もの署名を前に、クラブはデザインの再変更を決定し、新デザインに関するオンライン投票が実施されました。結果として、もともとのロゴと類似した新デザインが最も多くの票を集めるという結果に終わっています。

イギリスでの事例を参考に、アメリカのサッカークラブ・ニューヨークシティFCは、オンラインユーザーの声を活用しました。「私たちのクラブはファンの声を聞く。ファンがクラブと関わりを持ち、投票に参加し、クラブの歴史を形作っていける機会に、とても興奮している」とCEOは語ります。オンライン投票によって決定されたクラブのバッジは人気を集めているそうです。

会社に興味を持ち、製品購入の意思を示している人々の意向を無視して良い理由などありません。ブログにせよ、ソーシャルメディアにせよ、コンテンツを発表するのは、ユーザーの声を聞く機会になります。そして、ビジネス上の意思決定に役立てるチャンスにつながるのです。
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参考資料 https://searchenginewatch.com/2016/02/24/why-companies-create-content-part-two-to-gauge-public-opinion/
著者:Takayuki Sato