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広告主にとってのライブ動画の機会と課題

動画はソーシャルメディアに欠かせない要素となった中、ライブ動画は最も大きな盛り上がりを見せています。MeerkatやPeriscopeといったサービスの成功が、そのトレンドに拍車をかけ、2016年4月にはFacebookもライブ動画の機能を導入しました。Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOはライブ動画に夢中になっており、同社の将来を左右する存在であると示唆しています。

「Facebookライブはポケットの中にテレビカメラを携帯するようなものです。今や、携帯電話は持っている人は誰でも、世界中にライブ放送できるようになりました。ライブ機能を使うと、よりパーソナルに人とのつながりを感じるでしょう。これは、私たちがコミュニケーションする方法を大きく変化させ、人々が共に時間を過ごす新たな機会を作り出すのです。」

Facebookはライブ動画の機会を捉えるため、出版社や有名人との提携に数千万ドルの投資を行ってきました。着実に成果を上げてきた今、ライブ動画中に挿入される広告によって収益化を図るようになったのは、当然の流れと言えるでしょう。広告はライブ動画内に合計5分間挿入され、その都度、15秒未満の広告動画が再生される仕組みになっています。

ライブ動画は、集中して視聴しているユーザーに印象を残しやすい動画を見せて、広告主がユーザーと繋がる機会を提供します。しかし、ライブ動画の広告が確かなエコシステムを形成するには、まだ課題が残されているのも事実です。
ライブ動画は、その性質上、広告主がコンテンツを制御するのが難しいという側面があります。例えば、Facebookのライブ動画が、警官が発砲する様子を放送するのに使われた米国のケースが挙げられます。このような動画内に、自社の広告が挿入されるのは避けたいと広告主は考えるものです。

Facebookは特定の出版社や個人が作成したライブ動画のみに、広告を掲載するよう制限するようになりました。それでも、広告主にとっては、ライブ動画の内容に予測不能な点が残るのは否めません。また、広告掲載できる動画が制限が強くなり過ぎると、より多くのユーザーに訴求するというマーケティング本来の目的が果たせなるという課題もあります。

参考資料(https://searchenginewatch.com/2016/08/09/live-streaming-presents-opportunities-challenges-for-advertisers/)著者:Takayuki Sato