次世代の注目サービス「Snapchat」のプロモーション事例
「instagram」や「vine」などの写真・動画サービスは相変わらず人気を博しているようで、独創的な動画を作成して大きな話題を巻き起こす一般ユーザーも現れはじめています。
また、そのような人たちとコラボレーションしてプロモーションを行うような企業も出てきています。
そのようなWEBサービスが注目を集めている中、「新しいマーケティングツール」として注目を集めているのが「Snapchat」です。
毎日4億ものスナップ(画像や動画)のやりとりがなされているこのアプリの特徴は、写真の閲覧可能時間を1秒~10秒で設定できる機能があります。一度スナップを開くとこの時間を過ぎた後にサーバー上から写真が削除されて、見られなくなってしまうという仕様が特徴的なサービスです。
この「Snapchat」を使って既にプロモーションを行っている海外企業がいくつかあるので、その事例を紹介します。
1)米マクドナルド
2014年2月にSnapchatを利用したマーケティングを実施。同社のCMに出ているNBAスター選手(レブロン・ジェームズ)を起用し、コマーシャルの舞台裏や撮影の様子などをSnapchatに投稿することで世間の注目を集めさせ、そこで新商品などの紹介を行うなどの施策を展開しています。
2)フローズンヨーグルトチェーン「16 Handles」
自社のヨーグルトを食べているスナップを企業アカウントに送って来たユーザーに対して限定でモバイルクーポンを配布。このクーポンは実際に送られてくるまで何割引になるかは分からず、ユーザーが割引率の期待感をSNSなどで共有したことで話題へと繋がりました。
この施策によりブランドに対するファンの好感度を向上させ、店舗誘引にも貢献したということで、Snapchatの成功事例として広く知られています。
3)ファッションブランド「Rebecca Minkoff」
2014年のコレクションショーで公開予定となっている一部の商品を、ショーが開催される前にSnapchatで見ることができるようにしました。
「いち早く情報を得たい」というユーザー心理をうまく掴み、ターゲットとなる若年層からの多くのアクセスを集めています。
Snapchatの事例に共通して言えることは、限られた時間内にメッセージを見なければならないため「何が見られるのか」と言った期待感に加えて「途中で後回しにすることができない」という限定感を与えている事です。
いつでもメッセージを振り返ることができるのであればあまり注意深く見る必要はないし、後回しにした結果そのまま見ることを忘れてしまう人もいるでしょう。その意味では「後で振り返れない」という制約は最後までメッセージを閲覧する動機になり得るかも知れません。
また、最近はソーシャルメディアが普及しコンテンツマーケティングへ注目が集まっていることもあり急速に情報が増え続けている環境があります。そのような背景の中で、敢えて時間的な制約を設けることでユーザーの注意を惹きつけることに成功している、といった側面もあるのかもしれません。
SnapchatはGoogleやFacebookから約30億$以上の買収提案を受けたと言われており、近年のスタートアップの中でも極めて高い評価を受けています。今後も注目していきたいサービスです。