3分で分かる!コンテンツマーケティングにおけるROIの求め方
今回はこのような方にお勧めの記事です。
・新しくコンテンツマーケティングを始める上で期待値を知りたい
・コンテンツマーケティングを行っているので費用対効果を計算したい
コンテンツマーケティングの開始から数か月経過してサイト内にコンテンツが増え始めると、検索エンジンの検索結果にサイトが露出し始め徐々に効果を実感できるようになると思います。
さらに進むと、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアでコンテンツが拡散されているのが見られるようになり、はてなブックマークやNaverまとめやなどウェブメディア経由によるサイト流入数が増加し、アクセス解析上で一定の成果があったと読み取れる数字に成り始めます。
順調に進んで居るように見えますが、上司から「アクセス数は増えたけど、投資額に対して売上が伴っているの?」と質問されると返答に困り、本当に売り上げに繋がっているのかな?と疑問を持たれている担当者の方もいるのではないでしょうか。
そこで今回はコンテンツマーケティングへの投資に対して、どれだけ売上があったのか費用対効果の測定方法について解説します。
最初に投資額(コスト)と売上額から利益率(ROI)をシンプルに計算します。
ROIの計算式 = (得られた売上額 – 発生した投資額) / 発生した投資額
<例1> コンテンツマーケティングに50万円投資した結果、120万円の売上を得た場合。
140% = (1,200,000 – 500,000) / 500,000
<例2> コンテンツマーケティングに100万円投資した結果、120万円の売上を得た場合。
20% = (1,200,000 – 1,000,000) / 1,000,000
例1と例2ではコストが50万円から100万円へと2倍になっている点だけが異なります。例1では140%の高い利益率となり、例2では20%と低目な利益率になっている事が分かります。
上記の例は期を通じた合算に対する計算式ですので、次はもう少し具体的に、コンテンツマーケティングを1年間継続した場合の月別の費用対効果を計算してみます。計算を分かり易くするため、費用は月額のみで初期費用は発生しないものとします。
※他にも導入のための新規サイト制作やメルマガの準備、社内における編集体制の構築など初期費用が必要となる場合があります。
<例3> 10ヶ月経過後のROIを70%として年間ROIを計算。
【計算の条件】
・ 毎月50万円をコンテンツマーケティングに投資する。(毎月50万円のコスト)
・ 10ヶ月経過後の売上期待値を月85万円とする。(ROIが70%)
・ 10ヶ月目迄は毎月のコストに対し売上が10%成長する。(売上成長率がコストの10%)
・ 10ヶ月以後は毎月のコストに対し売上が3%成長する。(売上成長率がコストの3%)
▽ 初年度の延べ投資額・売上額
▽ 初年度の月度別利益
上記2つのグラフを見ると初年度はギリギリ黒字になる程度ですが、次年度以降は期待が持てそうであることが分かります。単月計算では6ヶ月目を経過したタイミングで黒字になり始めますが、繰り越し計算では11ヶ月目で黒字になり、それまでは赤字が続いています。
年間通じてのROIは以下計算式により、11.2%となります。
11.2% = (6,451,500 – 5,800,000) / 5,800,000
続けて初年度と同じ成長率3%を継続すると仮定して2年間を通じたグラフを見てみます。
▽ 2年通じての延べ投資額・売上額
▽ 2年通じての月別利益
2年間でのROIは以下の計算式により63.2%となり、初年度より格段に良い数字となります。
63.2% = (19,252,500 – 11,800,000) / 11,800,000
以上のことから、初年度から利益を期待するのは難しいかも知れませんが、2年目以降も継続する事で利益を期待できる事が分かりました。
コンテンツマーケティングを導入する競合企業の増加などさまざまな外的要因が予測されますし、必ずしも本記事のように順調に成長していくとは限りませんが「コンテンツマーケティングは継続した方が良い」とされている数字的な背景になります。
昨今流行しているウェブでのインバウンドマーケティングの中心としてコンテンツマーケティングは非常に注目を集めていますので、費用対効果(ROI)を定期的に算出して、戦略や効果測定などにお役立ていただければと思います。