動画コンテンツは「開始5秒」と「連続性」を意識する
みなさんは、パソコンやスマホを使っている時に「何もせずにいる時間」がどれだけあるでしょうか。
例えばクリック、画面のタップ、ページのスクロール。このような操作は意識すると気づくかしれませんが、そうでなければ自然と何かしらのアクションをしていることが多いのです。動画を作成して発信する場合にはそのことを十分に理解したうえで、構成を考えたほうが良いかもしれません。
たとえば、バズ系のWEB動画として有名な「People are awesome」は、あらゆるジャンルの超人的な「スゴ技」をオムニバス(独立した複数のストーリーを並べて全体で一つの作品にしたもの)のように繋いでいるのですが、動画の再生を開始するといきなり「スゴ技」からスタートするため、このあと何が起こるんだろう?という期待感を煽り、視聴者が余計なアクションを起こしづらい構成になっているのです。
このように動画を再生した直後に「最初の5秒」でその動画の最も面白い部分を自己紹介として見せてゆくのが、WEBの動画コンテンツを成功させる1つめのポイントになります。もし、この動画が映画のような情緒的でゆっくりとした導入や、長々しい動画の説明から始まるとしたら、見続ける人は少なくなってしまうでしょう。
また、この動画は良くも悪くも「飛ばしても大丈夫な作り」になっていることもポイントです。
つまり、興味のないパートであればすぐに飛ばして次に行くことができるのです。テレビのように視聴者を映像の見る順番で縛るのではなく、ワンクリック&ワンタップで簡単に映像を飛ばせる、WEBならではのアクションを見越した構成となっています。実は今回ご紹介した「People are awesome」のようなオムニバス動画でない場合でも、断続的にユーザーを惹きつけるシーンを組み込んでいるWEB動画は以外に多いのです。
「最初の5秒」で視聴者を一気に惹きつけ、その後は金太郎アメのように途切れることなく見せ場をつくる「連続性」を保つことで、余計なアクションをさせないうえに飛ばし見をしても楽しむことができるような構成。WEBで動画を見ることが多くなった時代、動画を作成する側の立場にいるのであれば、頭の片隅に置いておきたいテクニックではないかと思います。