LinkedInが企業版Kloutスコアを提供
3月27日にソーシャルメディア上の影響度を計測する「Klout」が2億ドルで買収されることが報じられました。
Kloutはインフルエンサーをスコア化するサービスの草分け的な存在で、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
買収する側の「Lithium Technologies」という企業はソーシャルのカスタマーサポートツールを提供しているため、ユーザーの影響度によって対応の優先度や手法を最適化するなど、サポートの効率化が進むことが期待されます。
Kloutは「個人」を計測するサービスですが「企業」を計測するサービスというのはあまり見かけません。そんな中、ビジネス向けSNSの「LinkedIn」から企業版のKloutスコアとも言える機能「content marketing score」が発表されましたので取り上げてみたいと思います。
この機能ではまず、LinkedInの「会社ページ」から投稿したコンテンツの効果を測定できるようになります。具体的にはターゲットユーザーのうち実際にリーチできた割合がスコア化されるのですが、このスコアを競合企業のものと比較することができるようになるのが特徴です。
競合企業の名前は匿名化されて表示されるため競合がどのようなロジックで選ばれるのかは分かりませんが、リーチ率のような指標を同業と比べられる手段はあまりないので、コンテンツを改善する新たなヒントとなり得るかも知れません。また、LinkedInからもスコアを改善するための方法についてアドバイスを提供してもらえるため、コンテンツマーケティングの一助となることが期待されます。
さらに注目すべき機能として、自社のターゲットユーザーの間で注目されている話題をLinkedInが提供してくれるようなのです。
TwitterやFacebookで話題になっていることを知る手段は多くありますが、自社がターゲットにしているユーザー層で話題になっていることを知らせてくれる機能は珍しいですね。LinkedIn自体がキューレーション的な役割を果たしてくれるようなイメージでしょうか。こちらもコンテンツを作成するにあたり新たな示唆を与えてくれるかも知れません。
コンテンツマーケティングが浸透している北米において、LikedInはB2Bマーケターが最も多く活用しているソーシャルメディアであり、最も効果のあるソーシャルメディアとしても挙げられています(参考)。今回ご紹介した機能もコンテンツマーケティングのトレンドを抑えておくうえでは注目しておきたい内容ですね。