Instagramの心理学。ユーザーの振る舞いは、いかにマーケティングへ影響するか
マーケティングとは商品にまつわる物語を伝えるプロセス
Instagramでは、何の意味もない画像が多くの反応を得る場合がある一方で、よく準備された投稿が全く見向きもされないケースもあります。フォロワーの行動は不可解なものです。そんな悩みを抱くマーケティング担当者は心理学について考えてみても良いかもしれません。心理学の単純な原則から、フォロワーと感情的な結びつきを得る方法について、Media GurusのライターNick Brownが解説しています。
商品に関する物語を伝えるとユーザーの印象に残り、エンゲージメントが高まります。そのため、マーケティングとはストーリーテリングのプロセスとも言い換えられます。そして、ある研究では、人間の脳は言葉よりも視覚的な表現の方が6万倍早く情報を処理できると示されました。高品質な画像や動画が、Instagramでストーリーを伝えるのを助けるのです。
他のユーザーから置いてきぼりになる恐怖を利用
Instagramは自己表現の場であると同時に、他の人と同じような行動をしている様子をシェアする場でもあります。これは、心理学では同調行動と呼ばれ、人は、他の人がとる行動に合わせて、振る舞いを変化させるという意味です。
同調行動は、インフルエンサーとの協業によって、すぐに活用できます。有名人がとる行動は筋が通ったものに見えるものです。インフルエンサーがとっている行動を、そのフォロワーも従いたくなるため、インフルエンサーを通した商品のプロモーションは、大きな影響を生み出します。
ソーシャルメディア・アカウントは、フォロワーが所属できる心地よい場所
ソーシャルメディア・マーケティングの目標は、企業の周りにユーザーから成るコミュニティを構築することです。フォロワーは家族のような感覚を抱き、そのコミュニティへの所属に満足を覚えます。
フォロワーが企業そのものではなく、企業に所属する人間とつながっている感覚を得られるように、投稿する写真には、物体や風景よりも、人物を多く取り入れると良いでしょう。
まとめ
心理学の原則は単純で、考えてみれば明らかな事象が多く見られます。それでも、理論が示すようにユーザーが動くようになるには、繰り返しの試行が欠かせません。ユーザーとのコミュニケーションを通じて、企業とフォロワーの感情的な結びつきを醸成していくのです。
参考資料
https://mention.com/blog/instagram-marketing-psychology/
著者:Takayuki Sato