サードウェーブ珈琲のコンテンツマーケティング事例
昨日の記事でも触れたように、米国でコンテンツマーケティングが広く浸透していますが、具体的にどのような施策を行っているのかご存知でしょうか。今回は米国でコンテンツマーケティングを実践して成功を収めている「Intelligentsia Coffee」というコーヒーショップを展開している企業の事例をご紹介します。
●Intelligentsia Coffeeについて
・BtoBとBtoC両方のサービスを行う企業
この企業はシカゴで創業したサードウェーブコーヒー(豆の素材や淹れ方にこだわったコーヒー)のショップを展開しており、使用している豆のほとんどがオーガニックというこだわりを持っています。消費者にはコーヒー豆の販売やカフェの運営をして、飲食店向けには卸売を行うなどBtoCとBtoBの両サービスを手がけているのですが、注目すべきなのは、それぞれ個別にコンテンツマーケティングを行っている点です。詳しく見ていきましょう。
●実現しているコンテンツマーケティグ事例
・BtoC向けコンテンツ
消費者向けには、コーヒーの美味しい入れ方のコラムなどを公開しており、コーヒー好きのこだわり派に響くコンテンツを提供しています。その一方で公開しているのがiPhone向けアプリ。このアプリを使用すると、コーヒーの蒸らし時間のカウントや、最適な豆と水の量を計算することができます。消費者がコーヒーを入れるたびにアプリを起動させるため、ユーザーとの接点を増やすことに成功しています。
・BtoB向けコンテンツ
卸売販売を行っている小売店向けに公開しているのは、PDF形式でのコーヒーの入れ方ガイド。新人スタッフでも分かりやすいようなイラスト付きのガイドで、小売店で印刷して配布することを想定しPDF形式で公開するという配慮が伝わってきます。また、自社運営カフェで開催している、コーヒーの淹れ方トレーニングに小売店も参加できるようにしています。これらは、顧客である小売店の売上アップと自社の売上アップの両方に貢献しています。
●Intelligentsia Coffeeで行っているコンテンツマーケティングの根幹
・顧客を育成することがビジネスゴール
Intelligentsia Coffeeで行っているコンテンツマーケティングは、「顧客や取引先の育成」と「売上の拡大」をゴールに設定しているのが特徴です。いかに消費者が美味しいコーヒーを淹れることができるか、いかに小売店が豆の味を引き出す淹れ方ができるか、とったポイントに注力してコンテンツを作成することで、自社商品の売上拡大に繋げることを狙っています。
コンテンツマーケティングでは読者の役に立つコンテンツを提供し続けることが重要になりますが、今回のように自社の商品やサービスを継続的に使ってもらうビジネスを展開している企業にとっては、参考になる事例ではないでしょうか。