2014
12.02
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Facebookはニュースの消費行動をどう変えたのか?


Facebookは現在、毎月ログインするユーザーが世界に約13億人(世界人口の約18%)も抱えており、それらのユーザーはニュースサイトのトラフィックの20%を占めていると言われてます。今急成長しているモバイルデバイスに限定するとこの数字はもっと大きくなり、増加し続けています。

最近の調査では、米国成人の約30%がソーシャルネットワーク上でニュースを読んでいると言われます。そして多くのユーザーは新聞や雑誌といったオフラインの印刷媒体でニュースを読むのではなく、ユーザーがどのようなニュースを読みたいかを予測するアルゴリズムを実装したソーシャルネットワークやサーチエンジンなどを通じてニュースに触れています。

このような状況をワシントンポストのデジタルニュース編集者コーリー・ハイクは「コードでフィルタリングされ、オンデマンドで配信される” 断片化の世界 ”である」と表現しています。音楽産業が複数の曲をセットにしてアルバムという形で販売していた状態から、1曲ずつオンラインで販売する形態に移っていったように、ニュースの世界でも新聞や雑誌を1部1冊といったパッケージで売る方式から、その中に含まれる個々のコンテンツごとに販売する形態に変化しはじめているのです。

そのような状態が一般化してしまうと、インターネット上でニュースを媒介しているFacebookなどのメディアで、どのように取り上げられるかによってユーザーのニュースの捉え方が変わってしまう可能性を秘めています。こうした懸念に対してFacebookのNews Feedをデザインしているグレッグ・マラ氏は「自分たちは極力、編集者にならないようにしている」と述べています。あくまで中立的な立場でニュースを流通させるというスタンスのようですね。

さて、こうした時代の変化に合わせて新聞など旧来のメディアでは、ユーザーごとに推奨するニュースを提示したり、興味や価値が長続きすることにフォーカスしたコンテンツを少量のボリュームで頻繁に更新するなどの試みを行っています。外部のキュレーションだけに頼るのではなく、自社で培った編集力を強みとして活かす方法を模索していることが伺えます。

この先、コンテンツが完全に断片化してしまうと、ニュースサイトのような媒体はいかにFacebookなどのメディアで拡散するかといったことに大きな影響を受けてしまう可能性が高いですが、断片化の度合いや嗜好を凝らすことで新たな価値を生み出す機会にもなり得ますので、新聞や雑誌などの今後のメディア戦略に注目していきたいですね。
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