2016
05.20
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ネットの炎に薪をくべる「炎上コンテンツマーケティング」


インターネットでコンテンツに批判を集めることを、炎上と呼びます。この現象は一見、ユーザーにマイナスなイメージを持たせてしまうと思いがちですが、実は炎上することで注目を集めることができる、一種の広告手法になります。芸能界ではよくある商法で、ブログに過激な写真をのせたり、常識から逸脱した内容を掲載することでネットの注目を集め、結果的に知名度や、サイトのPV数を上げることに繋げます。今回は芸能人ではなく企業の炎上マーケティングに注目し、その成功例をご紹介しましょう。

■日本テレビ系ドラマ「デスノート」
漫画が原作で、実写映画化もされ、どちらも世間で高い評価を得ている「デスノート」。そんな作品が昨年、今度は実写ドラマ化されました。しかし、登場人物の設定が原作から大幅に変更された結果、ファンからの批判が殺到。ドラマ放送開始前から話題になっていました。これこそが炎上マーケティングであり、結果ドラマの初回放送の視聴率は16.9%と高い数字を打ち出しました。コンテンツとして、ドラマの内容はネットで酷評され、その後も放送の度に出来の良かったとされる映画版と比較されることもしばしばありましたが、決して最終回まで話題が途切れることがありませんでした。回を重ねるごとに、初回放送の16.9%という視聴率から数字を下げ、ついに8%台まで落ち込みましたが、第6回の放送では二桁台に戻りました。「内容はよくないって聞くけど、本当によくないのか?」「あまりにもひどいから、かえって次回がどうなっているのか楽しみで見てしまう」という形で、視聴者を惹き付けることに成功しました。

■サントリー「レモンジーナ販売中止」
昨年の春、サントリーから発売された炭酸飲料「レモンジーナ」が、その人気のため生産が追いつかずに販売中止になったというニュースが話題になりました。このようにメーカーに言われると、多くの消費者は「ならば飲めなくなる前に買わなくては」という気持ちになり、スーパーやコンビニで見かけると購入してしまうのではないでしょうか? 年間販売量を、たった2日で売り上げてしまったそうです。

炎上マーケティングには常にリスクがつきものです。例えば、前述のサントリーの場合、地域によっては「レモンジーナ」の在庫に余裕があり、品物が大量に並んでいる写真をネットに掲載し「本当は生産がおいつかないほど売れてるって嘘じゃないか」という疑いの意見を持つ人があらわれたようです。
また、クリエイターにとっては、自らの作品を批判されることが利益に繋がるとしても必ずしもいい気分ではありません。批判をさせつつも、どこか消費者に楽しんでもらう、その微妙なラインを探るのが、炎上マーケティングを成功させるための秘訣となります。
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