注目のSNS「Mastodon(マストドン)」とは?状況は?
ドイツ在住のEugen Rochkoという24歳の若者が開発した「Mastodon(マストドン)」が、Twitter、Facebook、Instagramに続くSNSとして注目を集めています。しかし、すでに失速傾向?企業の参入状況はどうなのでしょうか。
まずは、似ていると言われているTwitterと比較しながらサービスの基本をおさらいします。
Twitter:ロゴは鳥
Mastodon:ロゴはマストドン(像やマンモスに似た大型哺乳類の総称)
Twitter:投稿することを「ツイート(つぶやく)」という
Mastodon:投稿することを「トゥート(吠える)」という
日本では、ロゴが像みたいなものだということで「ぱおる」という独自の(ネットスラング的な)言い方もすでにあります。ちなみに「リツート」のことは「ブースト」。
Twitter:投稿の文字数は140文字
Mastodon:投稿の文字数は500文字
Twitter:アカウントごとに「公開・非公開」を設定
Mastodon:投稿時に「公開・未収載(公開TLで表示しない)・非公開・ダイレクト」を選択
Facebookの仕様に近いですね。
Twitter:テーマカラーは変えられるもののライトなインターフェイス
Mastodon:TweetDeckに似ていると評判のダークなインターフェイス
比較してみて、機能的にはTwitterよりも優った点が多いものの、マニア向けというか閉鎖的な印象を受けます。
また、最大の特徴である「インスタンス(サーバのこと)」が、一般のユーザーには馴染みづらいように思います。
タイムラインですが、「ホーム」にはフォローしている人の投稿、「ローカル」には自分の所属するインスタンスの投稿、「連邦」には自分の所属するインスタンスと繋がったインスタンスの投稿が表示されます。この「連邦」という言葉にもマニアックな匂いがします。別々のインスタンスにいるユーザーは「リモートフォロー」するのですが、「ローカル」や「リモート」という言葉からも敷居が高い印象を受けます。
とはいえ、オープンソースで、個人でも企業でも自由にインスタンスを立ち上げ運営できるというのは、SNSとして画期的。実際に、すでに数多くのインスタンスが存在します。
ユーザー数のランキングを見てみると、世界で1位はユーザー数が15万人を突破しているpixiv運営の「pawoo.net」です。2位は後にドワンゴ入社が決まった個人の大学生が立ち上げた「mstdn.jp」、3位は本家の「mastodon.social」、そして4位にはニコニコ運営の「friends.nico」と続きます。
上位を日本の個人と企業が占めているのです。
最初はやや敷居が高いものの、魅力的なインスタンスの世界にはまるユーザーが多いのも事実。
一時期は盛り上がっていたものの失速傾向という噂ですが、一部のユーザー間ではかなりのスピードで広まり続けています。
他のSNSとはひと味違ったムーブメントが起こっていることは確かな「Mastodon」に、今後も注目です。
著者:Miki Sakashita
http://mkskst.socialdesigner.tokyo/profile