今話題のVRをマーケティングで使うためには
2016年はVR(バーチャルリアリティ)元年と騒がれ、様々な企業が開発に乗り出しました。ゲームのみならず、数多くのジャンル・業界での活用が期待されています。しかし、実際の所、マーケティングにはどのように活かせるのでしょうか?IoT(モノのインターネット)の元年と呼ばれた2015年に、これを理解して真に意味あるマーケティング活動に活かせた会社はどれだけあったのか?せっかくの技術革新に対して順応できるようにすべく、VRをちょっと深堀してみます。
■VR(バーチャルリアリティ)の機能
VRは仮想現実。「その場に行かなくても、実際にその場にいるかのように体験できる」ということが本来の価値です。こう聞くと、VRスコープを顔につけて、日本にいながらパリの町並みを体験できる!バイオハザードの世界に入れる!といった非日常を体験できるツールというイメージがあるかもしれません。これはこれで間違っていません。ゲームやアトラクションの要素としてのVRの活用方法です。
■完成品を事前に体感できるのがVR
では、プロダクトマーケティングに落とし込んだ場合ですが、様々な可能性があります。
①商品開発の過程で、完成形をリアルに体験できる。
商品を開発する時、何度もプロトタイプを作り試行錯誤を行ないますが、VRを使えば、開発途中にバーチャルで完成品を感じることが出来ます。つまり開発コストと労力、時間を圧縮することが出来る可能性があるのです。
②(大型商品やサービスの場合)顧客に購入前に体感頂ける。
家や車、家具といった大型のショッピングの際、購入検討は長いですよね。長い理由としてやはり、現在の暮らしにどう影響するのか?をシミュレーション・イメージしていることにあります。VRで先に体験できれば、そのイメージが可視化するため、理解と検討が早まることが期待出来ます。
★IKEAのVR
上記はIKEAがリリースしたVRで、キッチンを体感できるサービスです。
実際の家具の大きさや雰囲気をつかめるだけでなく、コントローラーと連動させれば引き出しを開けたり、家具を配置しなおしたり出来るというもの。さらには子供の視点からキッチンを眺めるなどのアレンジも出来るため危ない場所も見つけることが出来ます。
VRのマーケティング活用の真価は、エンターテイメント性よりもむしろ「商品の疑似体験・先行体験」にあるものと考えられます。本来は洗い落としてから再度塗りなおす化粧なども、様々な種類をVRで何度でも試していけるかもしれませんし、サイズがメーカーごとに異なる靴も、VRでサイズ調整が出来るかもしれません。
マーケティングの幅を広げるべく、VRの活用方法を一度ご検討頂いてみてはいかがでしょうか。