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ナノ・インフルエンサーの登場。Instagramを運営する企業は“普通の人“に注目し始めた

1000人程度のフォロワーしかいない一般ユーザーがナノ・インフルエンサーになる時代

Instagramではこれまで著名人や数百万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーによるマーケティング活動が行われてきました。広告料を支払い、特別なハッシュタグを作成して企業とインフルエンサーが協力関係を築いています。2018年11月に英国紙ガーディアンにて特集された記事では、新しいインフルエンサーの形として「ナノ・インフルエンサー」の登場が指摘されています。
ナノ・インフルエンサーは一般ユーザーに他なりません。1000人程度のフォロワー数であり、決して有名人ではないのです。ベンチャー企業や新商品を支援するアンバサダーとして、その友人たちに強い影響を与えます。

ナノ・インフルエンサーは提携が容易でコストを低減できるのが企業にとってのメリット

企業にとってナノ・インフルエンサーは、著名人よりも扱いやすい協業相手です。多額の広告料は必要なく、わずかな試供品さえ提供すれば十分なのでコストもかかりません。1000人程度のフォロワーしかいないので、リーチの量は限定的ですが、それと引き換えにフォロワーとの親密な関係を保っています。ソーシャルメディアの世界では、広告の投稿が当たり前になってきています。ナノ・インフルエンサーも、有料の投稿を恥ずかしいと思うのではなく、逆に、誇らしいと思うような時代となったのです。

インフルエンサーの小規模化は続く可能性が高い

ナノ・インフルエンサーの登場の後は、どのような世界が待っているのでしょうか。数百人・数十人程度のフォロワーを持ったユーザーもインフルエンサーとして数えられるようになるのでしょうか。デジタル資本主義に支配されると、他者に影響を与えられる人は何でも価値を持つことになります。初めはビール数本の試供品しか提供されないかもしれませんが、将来的には、誰でも大きな市場価値を持つようになるかもしれません。

まとめ

著名人や数百万人のフォロワーを有するインフルエンサーと協業するには多額の予算が必要であり、競争も激しくなってきました。1000人程度のフォロワーを持つナノ・インフルエンサーの登場によって、よりニッチな層に対して、親密な関係を築けるようになります。今後もインフルエンサーの小規模化は続いていく可能性があります。

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参考資料
https://www.theguardian.com/commentisfree/2018/nov/14/rise-nano-influencer-brands-celebrities-youtube-instagram
著者:Takayuki Sato