コンテンツマーケティングの戦略の立て方
今年行われた世界最大級のコンテンツマーケティングのカンファレンス「Content Marketing World Sydney 2014」のキーノートで、同イベントの創業者Joe Pulizzi氏はコンテンツマーケティングの問題点について以下のような見解を述べています。
「Too many marketers to Count Do Not Have a Strategy?」
-あまりにも多くのマーケターが戦略を持っていないのではないか
コンテンツマーケティングの普及とともに多くの企業がこぞってコンテンツを大量に生産するようになった結果、今では膨大なコンテンツが溢れかえっています。そうして制作されたコンテンツの中には、企業のビジネスに関心のある見込客を集客出来ているのか疑問に思うものも少なくありません。
しかしそのような状況だからこそ、戦略を持ったコンテンツマーケティングを実践することで、他社との差別化を図り、自社のビジネスにおいて将来的に顧客となりうるユーザーを集客することが重要となってきます。
<見失われつつある、コンテンツマーケティングの本来の目的>
マーケティング担当者がコンテンツマーケティングの成果指標として、ソーシャルシグナルやの数を採用することはよくあることですし、決して誤った選択ではありません。しかし、それらに気を取られて本来の目的である、自社ビジネスの顧客となりうるユーザーの集客ということを忘れてはいけません。
一般的に話題性の高い、いわゆる「バズりやすい」コンテンツを制作すればソーシャルシグナルは獲得しやすくなりますが、コンテンツを閲覧したユーザーが自社のビジネスに対して関心が低い、またはほとんどないようではコンテンツ制作に要したコストが無駄になってしまいます。
<コンテンツマーケティングの戦略の立て方>
コンテンツマーケティングの主な目的として「自社のビジネスにとって有益な行動をする、または成果をもたらす顧客を獲得して育成すること」が挙げられます。そのためには、下記手順が戦略的に実践されているか省みる必要があります。
1.自社サイト、またはビジネスの目的を明確にする
2.自社サイトの目的に対して成果をもたらしうる顧客ターゲットを明確化する
3.顧客ターゲットが有益と感じる情報をコンテンツとして制作する
このうち1については比較的時間を要することなく実践することができますが、2と3の項目については、これまで蓄積してきた情報を元に担当者の間で議論を重ねたり、試行錯誤していく中で導き出す必要があります。
このような手順で制作したコンテンツは、短期的に見るとサイトへの集客数を増やすことに大きく貢献しないこともありますが、中長期的にはサイトへの再訪問やコンバージョンといったアクションに繋がりやすいため、コンテンツマーケティングの戦略の立て方として常に意識しておくと良いでしょう。