2015
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GoProに学ぶ上手なファンの巻き込み方


カメラブランドのGoPro(ゴープロ)は高性能ウェアラブルカメラとして、モータースポーツ・マリンスポーツ・野生動物の生態観察など、素人では困難なダイナミックな動画を撮影できることで人気を集めています。

しかしGoProはカメラの性能だけではなく、ユーザーによるコンテンツ制作「UGC」を非常に上手くマーケティングに活用するブランドであることをご存知でしょうか。

2002年に創業したGoProは昨年、米NASDAQに上場して執筆時点(2015年9月30日)では3,400億円ほどの時価総額を誇る企業に成長していますが、公式YouTubuには330万人以上のユーザーがチャンネル登録していて、GoProをタイトルやタグに付けた動画は1日約6,000件以上もYouTubeに投稿されていると言われています。

GoProがここまで注目を集めるために、以下の3つの取り組みを行ってファンを巻き込んでいったと言われています。

一つ目は、優れたビデオの共有です。GoProはユーザーが作成した高品質のビデオの使用許諾権を買い取り、さらにビデオを加工させた後で、公式チャンネルに公開しました。優れた作品を公開すれば”ヒーロー”になれることを示すことにより、ユーザーの参加を促すことに成功したのです。

二つ目の取り組みは有名なアスリートやアーティストとの提携です。スノーボードのオリンピック選手だったショーン・ホワイトのヘルメットにGoProを装着して撮影した動画は人気を集めると共に、GoProの使い方を効果的に広める役割を果たしました。

そして、三つ目の取り組みが旅行業界との協業です。世界中のマリオットホテルと提携して、動画を撮影してWebに公開できるよう宿泊客にGoProを貸し出したところ、旅行先でGoProを使って撮影したポジティブな体験がさらなる口コミを巻き起こしていきました。

このGoProのマーケティング手法は、他社の商品やサービスにも参考にできる点があります。

まず、ユーザーに参加してもらいコミュニティを創り出すために、自分たちの商品やサービスを定義し直すことです。GoProは自分たちがカメラを作る会社ではなく、オンライン上で自己表現するためのツールを作っている会社と定義しました。

「製品」ではなく「体験」に目を向けることで、ユーザーが共有したり拡散しやすい行動とは何か?という視点から商品やサービスを考えることができるのです。

また、相互補完的なパートナーを見つけることも重要なポイントです。GoProの場合、アーティストやホテルといった、動画を公開してブランド認知を高めたいという要望を持ったパートナーを見つけ出しました。互いに効果を上げられるパートナーと提携することで、より多くのユーザーに訴求することが可能になるでしょう。
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著者:Takayuki Sato