ネイティブ広告VSコンテンツマーケティング、効果が高いのは?
「ネイティブ広告」と「コンテンツマーケティング」の費用対効果について、どちらの効果が高いかを明確に答えられるマーケティング担当者や広告プランナーは、とても少ないのではないでしょうか?
そもそも、ネイティブ広告の定義は「メディアの特性に合わせて広告掲載面に広告を自然に溶け込ませ、ユーザーにコンテンツとして見てもらう広告」のこと。具体的には、記事広告やリスティングなどで、広告とは分かるものの、そのメディアを利用しているユーザーにとっては有益なため、違和感無く広告に接触させることが大きなメリットです。様々な企業が参入しているLINEスタンプ等もここに含まれてきます。
しかし「広告」であることに変わりはありません。ネイティブ広告の課題は、メディアに紛れ込んだ「広告」コンテンツの質が悪いとユーザーは「騙された」と感じてしまい、イメージの悪化に繋がる可能性があることと、そもそもユーザーの行動を妨げている点です。
それに対して、コンテンツマーケティングの視点は、商品・サービスにまつわるストーリーをユーザーにとって有益なコンテンツにして、好きになってもらおうというもの。ユーザーが気になる情報を「発見」してもらうところから始まっているため、「広告嫌い」なユーザーに対しても効果があるところが特徴です。課題は、せっかく作ったコンテンツをどのような方法でユーザーに届けるか、というところにあります。また、最終的にブランドの認知や好意度を高めるコミュニケーションの一部として機能していないといけません。
ネイティブ広告と、コンテンツマーケティング。どちらもユーザーの立場に立って有益な情報を提供するという部分は似ていますが、この2つの手法を合わせることで、さらに効果を高めることができます。
コンテンツマーケティングで情報の下地をつくり、そこにユーザーにネイティブ広告を入れ込む、という組合せ方です。
例えば、ECで商品を購入するときに「バナー広告をクリックしてすぐ購入」なんていうことはほとんどないのではないでしょうか。リスティング広告から購入に至るときには、もうすでに購入をほとんど心の中で決めている、もしくは興味を持ってキーワード検索した結果なのです。
この「購入を決める」という意思決定をさせる際に、コンテンツの影響は非常に大きく、ネイティブ広告を閲覧する以前にコンテンツマーケティングで予め情報を集めたり、コンテンツのファンを集めておいた方が、よりネイティブ広告の効果が高まるということになります。
ネイティブ広告とコンテンツマーケティングは費用対効果を比較するものではなく、どちらか片方の手法を選択するよりも、両方をうまく使ってより深くユーザーとのエンゲージを作るとともに、それぞれの手法の課題点を補い合うことが賢い方法であるといえるのではないでしょうか。