ビデオリサーチ社が開発した「Twitter TV エコー」とは?
テレビ番組がどれだけ観られたかを判断するのに「視聴率」という指標があります。
視聴率にはテレビ広告を出す企業に「テレビ番組が毎分あたり、どれだけの人間に見られているか?」を提供するために計測され、例えば関東地区の場合は世帯視聴率が1%あると約18万世帯、個人視聴率が1%あると約40万7千人に視聴されたものと推定されます。
こうした指標を数値化しているのがビデオリサーチ社です。
TV番組視聴を記録する装置を協力してくれる家庭に配布し、その視聴内容をデータ分析して提供しています。ビデオリサーチ社の評価基準は年々細分化していて、2013年からは録画した番組を後で視聴した人の割合を表す「録画再生率」や、2014年の9月にはTwitter社と連携して、テレビ番組に対するネット上のつぶやきなどの反応を集計した「Twitter TV エコー」などを導入しています。
この「Twitter TV エコー」は、ツイート数・ツイートしたユーザ数・インプレッション数(ツイートが見られた数)・インプレッションユーザ数(ツイートを見たユーザの数)などで構成されていて、前日のインプレッション数が多いテレビ番組上位5件を毎日ウェブサイトで発表しています。
http://www.videor.co.jp/tv-echo/
「ツイートが何件見られたのか(表示されたのか)」というインプレッション数の提供は、タイムラインの中で情報がすぐに流れていってしまうソーシャルメディアマーケティングにおいて、投稿がどれだけ認知されたかを計る上で重要な指標と言えるでしょう。
ソーシャルメディアでの投稿は、Twitterでつぶやくことを通して「コミュニケーションの消費・伝達・反応」が可視化されることでもあります。今までTV番組を視聴した人の反応をデータ分析することはとても難しいものでしたが、ソーシャルメディアの中で投稿や反応を数値化できることで視聴率とは異なるコンテンツへの評価指標を手に入れたことになります。
これまで、マスメディアの広告費用対効果は数値化されにくく、評価が難しいものでしたが、「Twitter TV指標」が提供されることにより、コミュニケーション消費や伝達・反応という形で評価できるようになることはマーケティングに携わる方にとっても新たな販促手段を生み出すきっかけとなりそうです。