AIライターによりコンテンツは均一化する?差別化には何が必要か
今や、AIが将棋や囲碁のプロ棋士を打ち負かし、医学の分野ではガンに対する最適な治療法を導き出すなど、あらゆる分野でその力が発揮されています。そして、ライターという分野でもAIの導入は進みつつあります。
AIによるコンテンツの自動生成は実用化しつつある
AIによるコンテンツの自動生成は、実用化に向けて着々と進んでいます。今までにも、ネット上にあるものをつなぎあわせて一つの文章にする自動化ツール「リライトツール」もありましたが、現在はそのレベルを遥かに超越しています。
例えば、NTTデータはアナウンサーが読み上げるニュース原稿の作成の実証実験を行い、意味の通る正確な記事を制作することができたと発表しています。また、日本経済新聞社は、2017年1月から一部の記事に関しては、AIによる自動生成で運用が開始しています。記事の内容は、「決算サマリー」で、データを収集し整理して執筆する記事になりますが、わずか10秒で正確な原稿作成を行うとあって、コンテンツ制作業界、ライターに衝撃を与えています。
AIにできない、人にしかできない独自コンテンツとは
現状では、複雑な記事制作ができないとされるものの、技術進歩の速度は凄まじく、5年後には複雑な記事を人が書いたものと遜色がないものにまで仕上げることは可能になるでしょう。では、一体どのようなコンテンツを制作すれば、AIと差別化できるのでしょうか?それは、以下の3つになります。
・体験に基づいたコンテンツ
AIは自動学習しますが、現状、自分の体験に基づいた気付き・学びを文章に起こすことはできません。その点、人は全員異なる価値観や感性を持っています。人間らしさともいえる感覚や気付きを反映させることが今後より一層重要になるでしょう。
・人の話を元にしたコンテンツ
インターネットですぐに探せる情報に基づいた記事であれば、AIで事足りてしまいます。しかし、インターネットに存在しない、見つけられないものはAiでもコンテンツにすることはできません。人から得た生の情報を活かした、いわゆる原点回帰的な方法でコンテンツを作っていくことが大切になるでしょう。
・物語調のコンテンツ
あるフォーマットに従って、意味の通る文章を書くことに関しては、すでにAIの方が早いです。正確さにおいても人に勝っています。しかし、人の心や感情を揺さぶる物語調の文章には人間の表現力が色濃く反映されます。手間はかかりますが、感情を乗せることは人間にしかできません。
まとめ:代替不可能なコンテンツとは何か?というものを常に問う必要がある
AIが進化するにつれて、すぐに作れる量産可能なものは均一化し、やがて無価値化するでしょう。大切なことは、日頃から代替可能なコンテンツとは何かと考えることです。差別化するためには、ラクですぐに生産可能なものではもうダメなのです。