2014
12.04
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寄付で広告を非表示に!Googleが新サービスを公開


インターネットメディアの収入と言えば、広告の掲載か会員向けの有料コンテンツによるモデルを採用しているケースが大半です。

■Googleの寄付サービス
そのような中で、今回、Webメディアに寄付をすると広告を表示しないようにする「Contributor by Google」というサービスがGoogleからリリースされました。まずはアメリカの特定のメディアでスタートし、招待制により順次広げていくようです。

サービスの仕組みとしては、読者がメディアに寄付をするとそのメディアに掲載されている広告(Google AdSense)が表示されないようになるというものです。広告スペースには広告の代わりに寄付した人に対するお礼のメッセージが表示されるということで、最近は動画やアニメーションなど注意を引くような広告が増えてきていますので、コンテンツを読むことに集中したいメディアには適しているのではないでしょうか。

Google AdSenseが表示されなくなるとGoogleにはメリットがないように思えますが、寄付の決済方法はGoogleアカウントのGoogle Walletで行うことになると見られていますので、寄付の一定額を手数料として徴収する形になるのでしょうか。このあたりの詳細は続報を待ちたいところです。

■現状の寄付サービス
このように「メディアに寄付をしたユーザーを優遇する」仕組みはすでに存在していて、国内ではGIGAZINEが「シークレットクラブ」という名称で寄付を募っています。寄付者に対しては広告の非表示以外にも、オンラインブックマーク機能やオフラインイベントへ招待するなどの特典を用意しており、広告による収益モデルを脱却するためにさまざまな施策を行っています。

通常、寄付による広告非表示は単体のメディアで行われるのが一般的ですが、今回は複数のメディアが参加して行われる点が特徴的です。この取り組みに参加したすべてのメディアで広告が非表示になるわけではなく、頻繁に訪れるメディアでのみ広告が非表示になるようですが、どのような効果が得られるのか興味深いところですね。もしこの仕組みがGoogle AdSenseの広告ネットワークレベルで実現するようになると、ネットの視聴体験に与えるインパクトは大きなものになるのではないでしょうか。

■Googleの狙いは何か
今回ご紹介した「Contributor by Google」は月額1~3ドルの範囲内で寄付する仕組みのため、他の有料コンテンツの課金額と比べると低い価格帯になりますので、メディアの収益の柱として広告の代替になるとは考えにくいでしょう。むしろメディアの収益モデルを根本的に変えるというよりは、メディアを閲覧する方法の選択肢を増やすことで、インターネットユーザーの利便性を高めることを狙っているものと考えられます。

Googleにとってはクローズドなメディアが増えるほど、収益の柱である検索エンジンから直接アクセスできるコンテンツが減ってしまいますので、メディアがそのような方向に傾く流れは避けたいはずです。メディアがオープンに活性化することがGoogleの検索サービスにとって利益になると考えると、今回の寄付サービスはそれを促進するための試験的な試みと言えるのかもしれません。

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